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無花果(いちじく・フィグ)

ここのところ、近所のあちこちでなっている、甘~いイチジクの香りが、そよ風に

のって舞い込んできます。

ご近所のお家になっているイチジクをいただき、皮をむいて、半分にカットして、

父といくつかいただきました。

庭木などで自然になっている実なのに、柔らかで、洋菓子そのもののような濃厚な

香りと甘甘なデザートの味。

モグって一口食べた瞬間、悲しいことを思い出してしまいました。

ひどいことを言ってしまったんです。私。。。。

9年前、みどりの家のひとつの拠点として、民家をお借りしていたときがあります。

その庭には、昔から、イチジクの木がありました。

ちょうど今頃の季節に、イチジクの香りが舞い込む事務所で仕事をしていたら、

外でバサバサ音がしました。

びっくりして外に出たら、知らない男性が、イチジクを次々切って、袋へ入れて

いるではありませんか。

「ちょっとお!このイチジクは、障がいのある仲間が採るのを楽しみにしてるん

ですから、勝手に採らないでくださーい!」って、思わず言ってしまいました。

ご近所の方だったでしょうに、心のせまいことを言ってしまったものです。

都合の悪いことは、すぐ忘れるタイプなため、その後、男性がどういうリアクションを

されたか思い出せませんが、なんであんなこと言ったんだろう。と、胸が痛みます。

イチジクの香りが大好きな私は、自分でムスクにイチジク(フィグ)の香りをブレンド

して、少しだけですが年中いつでも身につけているくらいです。

いくら大好きだからって、自分たち仲間同士で独占しようとするなんて、

な~んてエゴイスティックな自己愛だったことでしょう。

ごめんなさい。。。。。。。  チーン。。。。

仏壇にお供えしておいたイチジクに向かってお辞儀をし、手を合わせて懺悔しています。

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